表の基本

表を書くにはtabular環境を使います.

\begin{tabular}{|c|l|l|}   % tabular環境の開始
                           % {|c|l|l} は表示のフォーマットを指定している
\hline                     % 横方向の罫線
 項目 & Macintosh & AT互換機 \\ % & は列間の区切り,\\ は行間の区切り
\hline
 CPU & Power PC & Pentium \\
 OS & Mac OS & Windows 95 \\
\hline
\end{tabular}

tabular環境は以下のように定義します.

\begin{tabular}{format}

[表の中身]

\end{tabular}

formatには表の列内の文字の配置と縦の罫線を指定します. 以下にフォーマット指定の一部を示します.
c                : 中央寄せの列.折り返し不可.
l(小文字のエル): 左寄せの列.折り返し不可.
r                : 右寄せの列.折り返し不可.
p{列幅}          : 幅を指定してテキストの折り返しを認める.
|(縦棒)        : 縦の罫線
たとえば{|ccl|}と指定すると,表の左右に罫線がある3列の表で, 文字の配置は左から中央寄せ,中央寄せ,左寄せ,となります.

表の中身の部分では,各行の列の要素を&で区切って記述します. また,表の中の行の区切りは\\で区切ります.最後の行には, \\を書いてはいけません.\\は行の区切りであり, 行の終わりを表す記号ではないからです.

横の罫線を引くには,\hlineと書きます.\hlineやフォー マット指定の|を二つ続けて書けば,二重の罫線が引けます.

表番号と表示位置

上記のようにすれば確かに表は表示されるのですが,表の表示される位置がページや カラムの区切りにかかっていると,うまく表示できなくなってしまいます.また,こ のままでは表に番号をつけるのは手動で行わなければなりません.表の表示位置,番 号の管理を行うにはtable環境を使います.


\begin{table}[tb]            % table環境の開始:表示位置を指定する
\begin{center}
\caption{パーソナルコンピュータの比較} % 表の題名.表の上に書く.
\label{sample-tbl}                     % 表を参照するためのラベル
\begin{tabular}{|c|l|l|}
\hline
 項目 & Macintosh & AT互換機 \\
\hline
 CPU & Power PC & Pentium \\
 OS & Mac OS & Windows 95 \\
\hline
\end{tabular}
\end{center}
\end{table}
表\ref{sample-tbl}はtable環境のサンプルです.
                         % \refを使って,表番号を参照しています.

table環境の中で表を取り込むことにより,表の番号と表示位置が自動的に管理されるようになります.figure環境のオプションはページの中のどの位置に表を表示するかを指定します.オプションの文字は以下のような意味を持ちます.

表示位置のオプションは複数指定することができます.[tbp]と指定した場合には, LaTeXは表をt, b, pの順番で配置しようとします.条件により,オプションで指定し た位置に表を表示できない場合には,文書の最後に表のみのページが作成され,そこ に表が表示されます.なお,オプションを指定しなかった場合,[tbp]が設定されます.

なお,二段組の文書で表を二段にまたがって表示させたい場合には,\begin{table*}.. \end{table*}を使います.

表の題名を書くには\caption{}を使います. LaTeX では \caption を書く位置によって, 表の上と下どちらにでも表の題名を表示させることができますが,学術論文,レポー トなど一般には表の名前は表の上側に書きます.

表の番号を本文中で参照するためにはtable環境の中で\label{}を 使って,参照用のラベルを付けておきます.本文中で表の番号を参照するには, \ref{}を使います.

複雑な表の書き方


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